カテゴリ: アスパラ試験圃場

-アスパラガス株がより下層へ伸長するための下層域土壌改良に挑戦-

 2016年6月にアスパラガスのウエルカム種を定植して3年と6か月が経過しました。「礫質森林褐色土」と呼ばれるアスパラガスの栽培には相応しくないこの地を試験圃場として「土壌改良」の可能性を模索しています。
2019-10-14 15.07.37 試験圃場は30mの畝が8条あります。この3年間で株の生長が最も悪かった山寄り(西側)の2畝の株を掘り起こしてみました。
 右の写真に見る通り、株の大きさは大小バラバラです。大勢としては中規模以下の株が過半を占めています。この2畝は茎葉の生長に勢いがなったのですが、そのことを裏付ける株の大きさです。根の伸長が阻害されている様子です。
 ここで、定植2年後の2018年5月に行った深層土の土壌分成果を再掲します。3段目の「試-3」が深さ30㎝~50㎝の分析結果です。「リン」と「腐植」が際立って低い値を示し、「pH」も低く不適正です。作土層30㎝までは土壌改良できていますが、その下層域が全く手つかずの生の状態であることを示しています。f6da026d.jpg
 試験圃場は、定植する前までは耕作放棄の荒れ地でした。定植前の土作りによって作土層が30㎝まで拡大したのでしたが、アスパラガス株の伸長要求域としては不足しているものと評価せざるを得ません。カバークロップ、有機マルチ、深根性緑肥栽培などをこれまで取り組んできましたが、下層域の土壌改良までは、手が届くことはありませんでした。これまでとは異なる深層土層を改良する新たな方法を検討することが求められます。課題は30㎝以下の下層域の土壌改良、特に「リン」、「腐食」そして「pH」を栽培適正域に改良することです。
2019-10-10 10.32.27 土壌改良の新たな方法を試行することとしました。小型油圧ショベルを使用して深層土層を混耕します。
2019-10-14 10.34.26  前作の畝間を中心として幅1mの畝を作ります。当初深さ30㎝の表土を掘り上げます。土壌改良ができている作土層を保全するためです。
2019-10-14 15.07.46掘り上げているとこのような岩石が2畝併わせて、0.5立方メートルほど出てきました。根張りを阻止している一因になっていたのでしょう。2019-10-14 15.07.212019-10-16 10.40.55
  掘り上げた溝には、もみ殻堆肥と発酵鶏糞を土壌改良資材として投入しました。(右)
 投入した堆肥等を油圧ショベルで混耕します。地表から約60㎝位まで掘り下げています。
深層耕  最後に表土を埋め戻し、表面に更に、もみ殻堆肥を散布してロータリーをかけて整地しました。
 定植は来春6月を予定しています。それまで8カ月間このまま寝かせておきます。
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スパラガス試験圃場畝間の赤クローバは、5月末には草丈30cmほどにまで生長しました。
萌芽しているアスパラガスを覆い隠してしまう勢いに、一見何かの野菜畑と見間違うほどです。2019-05-29 13.55.24








5月29日に一旦刈敷をしました。


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6月30日、元の勢いを取り戻しています。
アスパラは収穫を終え立茎に移行しています。
赤クローバは二度目の刈敷をしています。







スパラ試験圃場の14日現在の状況です。GW明け頃から少しづつ萌芽が始まりましたが、その歩みは平年よりだいぶ遅いようです。ここしばらく寒い日が続いている影響かと思います。現在の地温が13℃でした。これは一月前と同じレベルです。一か月間地温が上がっていないということです。
予報によると今週後半からは平年値の気温が期待されそうです。気温が上がってくるとアスパラはすぐにそれに反応して生長してくれますので、もう少しの辛抱だと思います。
 
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 山間のアスパラガス試験圃場、土手にはまだ雪の固まりが残っているのがかすかに見えますが、畑はすっかり乾燥しました。そして地表には残さがこびり付くように一面を覆っています。
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DSC_0368そして早くもタンポポやギシギシが芽を吹き出しています。








昨年畝間に栽培した赤クローバ、越冬しDSC_0365して見事に発芽してくれています。二年目の根耕に期待したいです。





春の手入れは、畝の残さを畝間にかき寄せることと、タンポポ、ギシギシ、芝草などの除草をして畑をきれいにします。それが済んでから春肥としてチッソ成分量で約5Kg、米ぬか75Kg/10aを散布します。表土の温度は4月16日が8度でしてが、作業が終わった19日には11度まで上昇していました。13度くらいになるとアスパラガスの発芽が始まるといわれています。GW頃には地表に芽を出してくれるかと思います。今年は3年目で、昨年秋の根の糖度が15~20度位ありましたので、今年は40日の収穫期間を予定します。楽しみです。
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 札幌の最低気温は10度を下回るようになってきました。すっかり紅葉の季節を迎えています。
 昨日(19日)、アスパラ試験圃場に行ってきました。アスパラの茎葉の最終的な生長程度と、春に畝間に播種した赤クローバの地下茎の生長を調査しました。
 まず、アスパラの生長度合いです。アスパラの生長度合いは、地上部茎葉の生長度合いと、地下茎貯蔵根の糖度の2つの要素で表します。
 地上部茎葉についてですが、下の写真は、現在の圃場の全景です。台風の影響で倒伏した茎葉が枯死して茶色になっているのが所々見られますが、茎葉の生長調査結果は下記の通りです。
・茎の平均高さ;150㎝
・1m当たりの茎の本数;20本
・茎の平均太さ;1.5㎝
でした。
これをアスパラの茎葉の生長指数であるGIで表します。
GI=150×20×1.5=4,500
であり、地上部の生長度合いとしては、良好な結果を示しています。
 地下茎貯蔵根の糖度は2か所で測定しましたが、7%~13%でした。15%以上を期待したいところでしたが、7%の値は低すぎでした。
 Giと糖度の値で来年度の収穫期間の目安が求められす。GIはそん色在りませんでしたが、糖度は問題です。12月に入ると茎葉が枯死して茎葉の養分が貯蔵根に転流しますので、その時点でもう一度測定したいと思います。
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 さて、赤クローバの根茎の観察です。深根性であるアスパラガスの中層、下層土の土壌改良の方法として、赤クローバ根茎の下層域への伸長能力を活用できないか、その能力を確認する試験をしています。
 6月に畝間中央に反当1㎏程、播種しました。地上部を観察する限りは順調に生長してくれています。株際を深さ50㎝掘り起こして掘削面の根茎を水で洗い出してみました。その様子が下の写真です。
 細根が50㎝の下層域まで到達していることが確認できました。黒褐色の作土層は約15~20㎝であり、褐色の中層および黄褐色の下層土が約30㎝続いていますが、これらを貫通できていることが確認できました。30㎝地点でのPhは2か所で測定しましたが、5.5~6.5を示していました。褐色森林土が、一般的に言われる酸性傾向とはやや異なり、高い数値を示していると感じます。
 札幌地域での褐色森林土は、日本でのいわゆる「酸性褐色森林土」の表される痩せ地としての特性で割り切れないものがあるものと感じています。それは札幌が落葉広葉樹地帯であることと年間降水量が約1,000ミリであり、これはヨーロッパでの肥沃な森林土に通じる環境条件を備えているためです。もしかしたら、この試験圃場の褐色森林土は、一般的に言われる褐色森林土とは異なる特性を持っているのかもしれません。
 いずれにしても、赤クローバは見事に下層域までその根茎を進出させてくれることを確認できました。これで下層域まで根茎による有機質の供給と根穴による膨軟化の可能性が期待できます。赤クローバによる深層域の土壌改良の可能性を確認できたということです。これは大きな成果です。
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 最後に、当のアスパラガスの根茎の伸長具合です。株際30㎝位を洗い出した景況が下の写真です。下層30㎝位まで根が伸びていることを確認しました。3年株としては根の本数が少ない印象を持ちましたが、育苗や、定植時の土づくりなどの要因にも影響されることですので、これ以上の細部は申し上げられませんが、とにかく作土層を突き抜けてその下部の地層まで伸長してきていることは確認できました。
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 (土壌分析結果)
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 先月25日にアスパラ試験圃場の断面観察を報告しました。その際、3種類の土壌サンプルを土壌分析に出しましたが、結果が出ました。
 試料-1(作土層)が上段、試料-2(圃場外の10~30㎝層)が中段、試料-3(下層土50~60㎝)が下段です。分析結果を概観します。

①EC、リン酸、CEC、カリ、については、試料-1に比して資料-2、資料-3は著しく低い値を示している。特にCECについて試料-1が突出しているが、有機物投入が影響しているものと思われる。胃袋が大きくなった分、EC、リン酸、カリなどが増大しているものと思われる。
②pHについては、各試料に大きな差がみられないで6.0付近である。これは礫質褐色森林土の特性が下層土は酸性を示す特性であるが、それが変化しているのではないかと思われる。
③腐食について、試料-1は定植前の土壌改良として落ち葉たい肥を約20t/10a投入した割に、投入していない試料-2に比して微増に留まっている。さらに試料-2は開墾後数年間放棄されたままの土地であるが、予想以上に高い腐食含量をしめしている。試料-3については、下層土(礫盤層)でありまた黄色を示していることから予測された通りの結果である。

 今回の分析の目的は、貯蔵根が横方向に60㎝伸びたところで、あたかも壁にぶつかったために、下方に方向変換しているように見える、その原因を土壌の化学性の側面から探ることにありました。その観点からすると試料-2については根の伸長を阻害する化学的要素は見当たらないと考えます。試料-3については、有効態リン酸の含量が極度に低いことが影響するのか気になりますが、それ以上に地下水位の影響が高いと思います。
 試料-2に根の伸長を阻害する化学的な決定的要因が見られないことから、もし
根の伸長を阻害する「壁」があるとしたら、それは土壌の物理性とくに土壌硬度と通気性・透水性にあるのではないかと推察します。もしそうでしたら、機械的手段で耕起することで根が伸長する環境を提供できるかもしれません。

 2015年11月、雑木林を開墾したが耕作放棄されていた土地を、アスパラガスの試験圃場とするため大量のたい肥を投入し翌2016年5月に定植、その後有機マルチやリビングマルチなどの土壌肥沃化の処置をしながら、丸2年が経過して今年3年目の春を迎えた。
 今月中旬には初めての収穫を目の前にしている時、これまでの土壌肥沃化の成果を確認するため、耕作地と非耕作地との境界を下層土まで掘り起こして断層観察を行い、土壌サンプルを採取して化学性を分析し比較した。
 作土層の化学性は、栽培条件を満たす肥沃化が進んだ土壌に変化していることが確認できた。今後は、根茎の生長と根茎への貯蔵養分の増大を図るための肥培管理の在り方と深層部まで含めた作土土壌の肥沃化を持続することをテーマにして引き続き試験を継続していきたい。

(土壌サンプル採取箇所および土壌サンプル)
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昨日、アスパラ試験圃場の断層観察をしました。
写真にあるように株から60㎝の外側を深さ60㎝まで掘り下げてみました。
土層としては、表土20㎝は黒褐色(第1層)、その下50㎝までは茶褐色(第2層)、さらにその下は黄褐色(第3層)となっています。第2層と3層の境が現在の地下水位となっています。
また、簡易酸度計では、第1層5.8、第2層6.0、第3層6.2を示しました。予想と異なり下層ほどpHが高い値を示しています。
第3層は土壌の色からほとんど腐食が含まれていない「壌土」です。粘土が主体ですが、砂と礫を含みます。外見的には硬度は高く、透水性・通気性は悪いように見えます。
アスパラの根張りの状況ですが、興味深い現象を観察することができました。株(赤矢印)から手前水平に約60㎝伸びたところで、直角下に更に40㎝伸長して、第3層の上端でとぐろを一回巻いて停止しています。水平方向に伸びた根が、まるで壁に突き当たったため、そのまま下方に伸長方向を変更、さらに第3層にぶつかったところが行き止まりとなったというように見えます。
 第2層の根が垂直に下降した境界の株側とその外側の土壌と、第3層の土壌のサンプルを採取して、土壌分析に出しました。化学的な特異性があるか確認できると思います。物理性は外観的所見しか持ちえませんが、外側の土層がやや黄色が多くなっているように感じ、また硬さ・ち密さも高いように感じます。
 これについては、分析結果が出てからまたレポートします。

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山間の畑からも雪がなくなり、地表が乾燥してきました。
お天気が、先週までと打って変わって暖かくなってきました。
日中の最高気温は18度です。地温も10度まで上昇してきました。
13度くらいにまでなるとアスパラの芽が出始めます。
その頃は桜が満開の時期と重なります。
楽しみです。

今シーズン最初のアスパラ畑の仕事に取りかかりました。
アスパラの枯れた茎葉を根ぎわから刈り取り、畝間に刈敷にしました。
そして、株間に生え残っているタンポポとギシギシを堀取りました。
これで畝がきれいになり、アスパラの萌芽を待つ準備ができました。
気温は平年より高めに推移しているようです。
早ければ今月の末から5月の初めに芽を出してくれるかもしれません。
定植して3年目の春、初めての収穫を迎えます。
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刈り取った後の株
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畝間は、残渣を集めて刈敷にします。
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地温は、10度
夜温がもう少し高くなるまで

札幌では秋が深まってきているアスパラ圃場の10月下旬の様子です。
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緑濃かったアスパラの擬葉も次第に色が薄くなり黄化が始まりました。
葉や幹の糖分を地下の根に転流して貯蔵して冬に備えます。

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畝間の状況です。
リビングマルチのエン麦(ヘイオーツ)はすっかり敷きワラになっています。
リビングマルチの下と、もみ殻マルチの下の地表です。
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団粒化の具合を覗いてみました。
両方ともしっかりと「マクロ団粒」化していることが確認できます。

アスパラの茎葉の生長具合を6月頃と比較しても、茎の太さが太くなったものが夏芽として生長していますので、土づくり
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の成果は出てきていると感じています。
今後、土壌断面調査と根域調査をしてみたいと思います。

8月6日
もみ殻堆肥を畝マルチとして散布しました。
片側約30センチの幅で反当14立法メートル約7トン程の量です。
もみ殻堆肥マルチに高度化成肥料を反当20kgを散布し撹拌しました。


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1週間後の13日
米ぬか反当150kgに発酵促進剤「バイムフード」1㎏を混ぜ込んだものを、籾殻堆肥マルチに散布・撹拌しました。
土温は21度です。



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マルチの上に散布した米ぬかはレイキをさかさまにして撹拌しました。





























































































米ぬかを撹拌したマルチの状態と温度計です。













































米ぬかを散布した1週間後の19日のもみ殻堆肥マルチの状態
米ぬかが発酵し糸状菌が繁殖しています。
マルチの下を掘ってみると土はフカフカです。
そして土を触った感触がサラサラなことに畝間中央部の土との違いを感じました。
畝間中央部の緑肥マルチの下の土は同じく柔らかいのですが、ベトベトした質感となっています。これが何を意味するのか分かりませんが、とりあえず観察記録としておきます。
土温計は1週間前と同じ温度を示していました。

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畝間の緑肥マルチですが、もみ殻堆肥を散布する際に踏み込んだ状態になっていましたが、それから2週間後の19日現在ではすっかり枯れて敷き藁状態になっています。畝間もこの状態にしておきます。


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 7月の札幌は異常な暑さが続いたのと、ゲリラ的な雨にも時々見舞われ、やはり異常気象を実感せざるを得ませんでした。
 今日は「肥沃な土づくり」の実験圃場としているアスパラ圃場を紹介します。
 圃場は、札幌市南西部の山裾に位置し、土質は「礫質褐色森林土」と呼ばれるもので、表層下30~60センチ以内に礫盤層が現れ、肥沃とは言えない土質です。面積は約10アール、1200株を昨年6月に定植しました。
 定植に当たりもみ殻と落ち葉の混合たい肥を約25立方鋤き込みました。さらに昨年10月に米ぬかを畝に散布し、今年6月上旬に畝間に緑肥としてヘイオーツを播種してあります。

7月中旬の圃場の状況です。
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 畝間のヘイオーツは順調に生長しております。昨年までは雑草がはびこっていましたが、ヘイオーツを播種した畝間にはほとんど見ることがありません。株間だけに草がある状況です。

 株間の除草の状況です。
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 畝際のヘイオーツを踏み倒しながらそして除草した草は株間にたい積したままにします。有機物として還元するという考えです。

 たい積された草は10日もするとすっかり分解されてマルチ状態になります。この下では土壌小動物がたくさん活動しています。
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 倒伏したヘイオーツは分げつし畝間は緑肥マルチ、株間は有機マルチとなります。
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 以上が「夏の土づくり」です。ここまでの狙いは土壌の「団粒化」にあります。そのために難分解性有機物及び易分解性有機物の投入、緑肥栽培、有機マルチの手法を用いています。
 土壌肥沃度の評価の指標の仕方として微生物相(分解能)で評価する方法があります。「腐敗型土壌」、「浄菌(分解)型土壌」、「発酵合成型土壌」(比嘉照夫「微生物の農業利用と環境保全」)の3分類です。
 雪解け直後は、昨秋に散布した米ぬかが紫色に腐敗していました。腐敗型に甘んじるしかないかと感じていました。7月の段階では、土壌の温度が上昇したためか、混入した有機物もさらされに分解され、土がふかふかになっています。マルチとしてたい積した草も早々に分解していることから「腐敗型土壌」を脱しているのではと考えています

 さて、今後は「秋の土づくり」に進みます。狙いは団粒化を進めて土壌を「肥沃化」することです。そのためには土壌の微生物能を合成型にすることが求められます。秋に合成型の微生物すなわち「乳酸菌」の活性を高めることです。
 当面は、春に仕込んだ「もみ殻堆肥」を畝マルチとして施用します。たい肥に合わせてアスパラに追肥と米ぬかを散布します。土壌温度が高いうちに微生物活性を一層活性化して秋に備えようとするものです。

 もみ殻堆肥は35度をキープしています。もうすぐ活躍の場面が来ます。たい肥を施用するときにまた報告します。
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今朝圃場から連絡がありました。
「もみ殻堆肥67度です。」
よかった。
一昨日切り返したのですが、再発酵してくれるか心配していたのです。
どうやら発酵促進剤「バイオファーム」効果ありそうです。


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ハウスではそろそろ実物の収穫が始まろうとしています。露地では作付けの最盛期。
それなのに雪解け後から今までの一月半ご無沙汰しておりました。
一区切りがついてからまとめて報告するつもりでしたが、延び延びになってしまいました。

4月25日にもみ殻堆肥の仕込みを行いました。(写真上から2枚)


●資材データ
・もみ殻約50立方(乾物約500㎏)
・ボカシ米ぬか150㎏
・発酵鶏ふん75㎏
・窒素単肥7㎏
・えひめAI1000倍液500リットル

ボカシはこうじ発酵(一次発酵)させたものです。一次発酵させた米ぬかを使用した方が、もみ殻の二次発酵が進むのではと考えたからです。
仕込みの2日後には50度まで進行しましたが、僅か一日だけで翌日からは温度が下がり始めました。
切り返しをしましたが効果は見られませんでした。



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易分解性資材はC/N比が20となるように配合しましたので、資材の問題はないと判断しました。そこで発酵促進剤をバイムフードに代えました。木質資材やもみ殻などの難分解性有機物のたい肥化に効果があるとのことからです。

5月28日に再チャレンジしました。
生米ぬか90㎏、発酵鶏糞15㎏、バイムフード1㎏を使用しました。

翌日から70度に到達、じご6月7日まで60度をキープしてくれました。
ただし60度の温度は中央部のみで、周辺部は30度から50度と低い値を示しています。

これは易分解性資材を中心部だけで集積したことが原因かもしれません。発酵が進まないのを恐れて中心部にまとめたのでした。


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6月7日切り返し。
次は12日の予定です。
その間に温度がもう一度上がってくれるといいのですが。


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たい肥の仕込みをしているのと同時に、土づくりの試験圃場であるアスパラ圃場は、倒伏防止処置として支柱の植立、ハウスバンドで固定して、元肥として化成肥料をチッソ成分で反当約15㎏施肥、畝間にリビングマルチとしてヘイオーツを播種しました。

実は当初の計画では、もみ殻堆肥は6月中ごろまでに半熟堆肥として概成させておき、下旬にはたい肥マルチとしてアスパラの畝に散布する予定でした。

それは、マクロ団粒は初夏から本格化することに合わせるためです。
この目論見は少しずれ込むかもしれません。






















































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